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「ちまき」が初登場したシナリオ

いさんじんど 2023. 11. 23. 23:39

 

*はじめに

このイベントシナリオは
大陸版で「端午」の時実装された祝日シナリオです。

中国には端午の節句に「ちまき」を作って食べる、という文化がありますが、
他の国だとそういった文化がないので、このシナリオを実装していないのかもしれませんね。

なのに、ちまきくんがここで初登場したり、さらには27章で「指揮官がちまきと初めて出会った時、何があったのか」について答え合わせが入るので、
このシナリオは単なるイベントシナリオではなく、ちゃんとして「正史」に含まれるシナリオになっています。
厄介ですね…こういうのは。

今更日本や韓国やグローバル版に実装される気配もないし、
元々このシナリオは12章「九龍環城」と一緒に実装されたものでして、
かなり古いシナリオでもあることから、もう諦めた方がいいと思ったので、
自分なりに、「ワタナベとちまきくんが登場する部分」を重点的に訳して残すことにします。
(つまり、全文を訳してるわけではありませんので、悪しからず。それに、結構ラフな感じの訳になってしまいました…ごめんなさいね)
 




①夕方と特価販売

――昼の間、昇格者たちとの激しい戦いの中、夜航船は防御のための拠点として活用され、デッキの上にはまだ何人かの怪我人が横たわっていた。
夜航船には船員以外にも、船に残って防御を手伝ったオブリビオンの兵士たちとアディレ商業連盟の人達もいた。
蒲牢はただペコペコしながら彼らに感謝の挨拶をすること以外には何も出来なくなっていた。
彼女にはもっと重要なことがあったのだ。
 

 

蒲牢「危ない!もっとしっかり縛らないと、もっとちゃんと結べないんですか?」

蒲牢は船員たちに夜航船に残された大量の貨物を乗せるよう、指示していた。

蒲牢「夜航船がずっと運行できるよう支えてくれていたこの宝物のような貨物を、このまま持っていかないともうただの荷物にしかなりません、そうなると全部ここで処分しなければならない、それは悲しいことですよ…」

今までずっと船の上で暮らしてきた蒲牢は、夜航船については複雑な感情を抱いていた。

蒲牢「みんな陸地に行って暴れてから、全部放置してどこに行ったのでしょう。夜航船の中もこんなに寂しくなって――うん?そうでもなかったみたいですね」

積まれている貨物の方で二つの集団が対峙していて、彼らの姿から見ると、最初からこの船に乗っていた人たちではないということはすぐわかった。
 



オブリビオンの兵士「もういいだろう!アディレの言い張りはもう聞きたくない!」
*“ちまき”の初登場。胸の名札を確認してください。

ソフィア「上乗せは言い張りではない」
オブリビオンの兵士「先着順って言葉を知らないのか!夜航船の人は確実にこの貨物を俺たちに渡すって約束してたんだ、これは約束なんだよ!」
 

 

ジャミラ「納得出来る値段なら、口約束というのはあまり意味を持ちません。しかも、自分までも売れるのですよ」
オブリビオンの兵士「こら!この女、何を言ってやがるんだ!」
オブリビオンの兵士「ワタナベさんが我々に、ここに残って物資を買ってくるように指示したんだ、絶対にこのまま帰るわけにはいかないんだよ!」

互いが対立しているその時、いきなり夜航船の上にたくさんの感染体たちが現れてデッキの上が騒がしくなった。

感染体「――!――!」
ソフィア「ボス、感染体だよ。どこから現れたんだろう」
ジャミラ「今日はずっと低俗な男たちの相手をしてて辛かったわね、そうでしょう?ソフィア」

ジャミラの指示に、ソフィアは銃を出して感染体を撃ちながらジャミラを保護し後退した。
オブリビオンたちも、ジャミラの嘲笑を無視して武器を出して感染体たちと対峙していた。
 

 

ワタナベ「アディレ……お前たちはここに干渉するな。これはオブリビオンの問題だからな」
ワタナベ「(あの昇格者、ラミアは嘘をついていない。この船の上には確かに彼女が連れてきた感染体たちがいる)」
至尊「ああああ――!!」
ワタナベ「九龍のこの自慢の構造体まで感染されてる、あの魚女は一体何がしたいんだ?」
オブリビオンの兵士「ワタナベさん!お戻りになりましたか、申し訳ありません…まだ例の物を手に入れてません、これは全部アディレの人達が邪魔をしたせいですよ!」
 



ジャミラ「遅刻したオブリビオンさん、これも我々の問題ですよ。アディレの取引の邪魔をした対価はしっかりと払わせて頂きますね」
蒲牢「アディレとオブリビオンの皆さん、私は蒲牢です。しばらくこの夜航船を管理する者になります。この貨物の所有権について、私が決めて差し上げましょう!」
蒲牢「そうだ、感染体をもっとたくさん倒した方に……ここにある「全ての貨物」を贈呈することにします!」
ソフィア「なら、ソフィアは負けられない」
オブリビオンの兵士「この小娘が!ワタナベさんだって負けないんだから!」


―戦闘開始―
―戦闘終了―


感染体「――!!――!!」
オブリビオンの兵士「ワタナベさん!残りの感染体も全部片付けました!」

ワタナベは頷きながら向こうにいるアディレの人々を見つめた。ジャミラは笑みを浮かべて手を振りながらそれに応えている。
ソフィアは一歩も動かずずっと彼女のそばにいるだけで、感染体に全然手を出していなかった。これは間違いなくオブリビオンの勝利を意味していた。
 



ワタナベ「アディレ、これは一体どういうことだ?」
ソフィア「違う、ボスから手を出すなって指示されただけ」
蒲牢「では約束通り、ここにある3つの貨物は全部オブリビオンの所有になります!」

船上の人々はまるで久しぶりに何かの公演を楽しんだように歓呼していた。
 

 
オブリビオンの兵士「ちょっと待ってよ、3つの貨物?我々が受け取ると言ったのは1つだけだったはずなんだけど」
ジャミラ「さっき、蒲牢お嬢さんが「全ての貨物」だってはっきりと言ってましたよ。これはみんなちゃんと聴いてるはずですよ。そうじゃないと、オブリビオンはこんな簡単な約束さえも守れない人々だったんですか?」
オブリビオンの兵士「ワタナベさん、これどうしたら良いんですか?これから物資がもっと必要になるんでしょうか?我々はこんなにたくさんの物資なんて運べませんよ!」

ワタナベは目を閉じてため息をついた。ジャミラ一行は全てを察知して貨物を奪わないようにしていたのだ。

ジャミラ「ソフィア、オブリビオンの同胞たちが困難に直面しているみたい。彼らもまた地上に残っている我々の同胞だし、アディレは彼らを助けるべきですよね?」
ソフィア「アディレ商業連盟は安全で信頼出来る、全ての地表面環境に対応できる長距離貨物運送を提供できるような数多い中型運送車両を持っている」
 

 

ワタナベ「は、全部計算通りってことか……もういい。今回のことは教訓にしよう」
オブリビオンの兵士「え?どういう意味ですか?ワタナベさん?」
ワタナベ「ふむ……アディレの運送サービスを利用したいんだが、いつ出発出来るんだ?」
ジャミラ「ありがとうございます。いつでも可能ですよ……常羽、あなたが責任者として付いていきなさい」
 

 

常羽「俺?待って、なんで俺を?」
ジャミラ「私はここでソフィアと一緒にずっと取引先を探さなきゃならないからね、ここではむしろあなたが邪魔になるかもしれないわ」
ワタナベ「おい、この小僧が本当に使えるのか?」
ジャミラ「勿論、彼はアディレの一番の戦力なので…見くびるのはダメですよ」
常羽「ふん、わかったよ。とにかく俺もこの船にずっと滞在するのはごめんだからな」
ジャミラ「それでは、常羽。オブリビオンのみなさんと一緒に貨物を乗せて出発しなさい」


*ここから常羽が貨物を車両に乗せてオブリビオンの基地まで一緒に行くことになる。そしてグレイレイヴン小隊はジャミラの要請によってオブリビオンの拠点に派遣されることになる。
 




②オブリビオンと祝日


――オブリビオンの拠点の近所に感染体たちが異常なほどに集まっているのを発見した時、ちょうどグレイレイヴン小隊が派遣され調査を行っていた。

 

 

感染体「――!――!」
ワタナベ「待って!グレイレイヴンの指揮官!後ろに気をつけろ!」


①避ける

リーフ「良かった、指揮官が無事で…」
ルシア「ルシアのそばから離れないでください、感染体のことは私達に任せて」

②反撃する

感染体「――!――!」
ワタナベ「ふむ……いい動きをしているな」
ワタナベ「それでも後ろに下がってる方がいいだろう。あなたが怪我でもしたらグレイレイヴンの奴らが大騒ぎになるぞ」
 

 

リー「(112,671)、多数の感染体の反応があります。突破される恐れがあります」
ワタナベ「わかった、そっちの方にもっと支援しよう」

二人が背中を合わせながら同時に攻撃した。両方から近付いていた感染体たちが遠くへ飛んでいった。

 



常羽「こら、おじさん!そこどいてよ!」

あまり遠くない方から常羽の拳が感染体の胸を強打した。これは常羽の幼い外見とは一致しない姿だった。感染体は身体全体が酷く歪んだままワタナベに向かって飛んできた。
リーとワタナベは素早くそこから離れて、飛んできた感染体に当たって隙が出来た敵を同時に処理した。


ワタナベ「アディレの小僧……お前は我々を殺す気か?」
常羽「どうせ当たってないだろう?おじさんたち、早く乗ってよ!走らなきゃならないし!」
リー「…おじさん…たち…?」

常羽が先に運送車両に乗り込んでエンジンをかけた。その車輪に、立ち上がろうとしていた感染体が踏みつけられ粉々になった。
グレイレイヴン小隊とワタナベも一緒に車両に乗り込み、オブリビオンの基地まで移動した。
 



常羽「ここがオブリビオンの基地か…」

豪華ともいえる列車と夜航船に比べると、オブリビオンの基地はとても地味で何もないところだった。

リーフ「ワタナベさん、ここに入ってるのは何ですか?」

ワタナベは何も答えず、静かに箱を開けて基地のオブリビオンたちにそれを運ぶように指示した。

ルシア「米?そして豆と調味料…それしかありません、オブリビオンはこの食材料で何をするつもりでしょうか?」

①訊いてみよう

ルシア「指揮官も知りたいんですか?では、私が彼らに訊いてみましょう」

②あまり深掘りしない方がいいかも

ルシア「記憶データからオブリビオンについて検索してみると…この感じ…彼らは悪者ではありません…私が訊いてみます!」


ルシア「こんばんは。この食材料はどこに使うのですか?」
オブリビオンの兵士「今日は端午だろう?我々はちまきを作って食べようとしてるんだ」
ルシア「端午…?指揮官は知っていますか?」
指揮官「古い東洋の祝日だね」
ルシア「祝日…記憶データにあるようです……思い出、懐かしい感じです」
常羽「確かにもうすぐ端午だけど、オブリビオンも端午を記念するのか?」
 




オブリビオンの兵士「数年前、我々は浜辺で偶然とある人物を救出したことがある。彼は自分が夜航船でちまきを売っていたと教えてくれたんだ。身体に機械に改造された痕跡があって、臓器もほとんど交替されていたから、海に落とされてからも彼は生き残れたんだろうな」
オブリビオンの兵士「彼はずっと故郷へ帰りたいって言っていた。本当に可哀想だったよ……我々も彼にすっごく共感してたから仲間にしたらさ、彼が端午とちまきの文化について教えてくれたんだ」

常羽「夜航船でちまきを売っていた人、もしかして阿福おじさんか。俺もその人知ってるよ。彼が作ったちまきも食べたことがある」
指揮官「彼はどこにいるの?」
オブリビオンの兵士「わかりません、ある日突然消えてしまって…いくら捜しても見つからなかったんです」

その兵士はワタナベが近付くと敬礼をして、物資を運ぶために去っていった。
 



ワタナベ「ふん、こんな世の中なんだ。何も考えずに生きてたらすぐダメになる」
ワタナベ「ちょうどちまきという食べ物が必要とする食材料は、我々の物資だけでも作れるからな。端午はこうして全ての人々が集まって記念できる祝日であり、皆の慰安にもなれる」
ワタナベ「だが、今年は昇格者のせいで感染体の数が増えていて物資の確保に困惑していた」
常羽「だから夜航船に来て運試しをしたわけか」
リー「端午ってそんなに大事なものでしょうか?そこまで時間を使う価値があるのですか?」
 


ワタナベ「そんなに大事かって?オブリビオンの中には自分のコードネームを「ちまき」にしているやつもいるくらいだ」
常羽「そんな馬鹿な、なんて馬鹿なやつがいるんだよ」
常羽「冗談だよね?まさかな…」
ワタナベ「お前たちにとって今日はただの特別な日でしかないかもしれないが、オブリビオンにとって端午というのは懐かしい思い出や、孤独を慰める唯一の日なんだ。私は今日、彼らを失望させたくない」
 




③代替品と覚悟

 

 
ワタナベ「おい、アディレの小僧!こっちに来い」
常羽「何だ?」

運送車両の貨物室のドアが壊れていて、中の貨物は際立って減っていた。

常羽「これはどういうことだ?これは明らかに衝突による損傷ではない」

①感染体か

常羽「感染体って…何故やつらがこんなことを?」

②さっきの攻撃のせいか

常羽「感染体が我々を襲うのがこの食材料を奪うためだって?それはありえないだろうが!」

ワタナベ「原因がどうあれ、結果的に貨物を失っている」
指揮官「何を失ってるの?」

常羽が損傷された貨物の箱を調べた。
 



常羽「大変だ、蓮のが全部なくなってる…」
ルシア「蓮の葉?それは何ですか?」
リー「僕の知ってる通りだと、それはちまきを包む葉っぱであり、食べることは出来ません。最後には全部剥いて食べるので、最初から除去しても全然問題にはなりません。」
ワタナベ「ふん、偉そうなことを言うな。蓮の葉で包まれてないちまきなんて、ちまきとは呼べないぞ」
常羽「そうだよ!それはただのおにぎりじゃん!」
 



リー「我々構造体は一般的には食料を食べる必要もないし、食料でエネルギーを補充することも出来ないのに、そこまで拘る必要がありますか?」
ワタナベ「だからこそ、食べ物の形式がもっと大事だろう」
リーフ「はい、構造体には食べ物を食べるという行為は必要ありませんが、味覚だってデータシミュレーションで感知してるだけですが、だからといって食べ物の味を無視してはいけません!」
常羽「人間として味わった食べ物の味を忘れるわけがないだろう…」
リーフ「これは意識海を安定させるためにも役立ちます!」
リーフ「ですが、今からなくした貨物を探すといっても……一日以上はかかると思います」
ワタナベ「仕方ない、他の葉っぱを使うしかないな」
常羽「それでもいいのか?」
ワタナベ「元々、ちまきを包む葉っぱに絶対的な規定は存在しない。あまり遠くないところに適当な葉っぱが得られそうな植物がある。感染体が集まっている地域ではあるが」
 

 
リーフ「ワタナベさん、私達も手伝います」
ワタナベ「いや、これはオブリビオンの問題だ。我々が解決するべきだ。空中庭園は介入しなくてもいい」
常羽「違う、これはオブリビオンだけじゃなくて我々アディレの問題でもある……俺は必ずアディレ商業連盟の信用を取り戻さなきゃならないんだ」
常羽「俺を手伝ってくれるグレイレイヴン小隊を雇いたいんだけど」
リー「グレイレイヴン小隊はどんな形であれ、民間や個人の雇用は受け付けませんよ…」
リーフ「ですが、感染体に対抗するのは私達の義務でもあります。私達も手伝うべきです、指揮官!」

①同意する

リー「指揮官がそう決めたなら、当然我々は手伝いますよ」
ルシア「はい、指揮官。私達も彼らを手伝いましょう」

②リーとルシアに訊いてみる

ルシア「私もリーフの意見に同意します…私はこの仕事に大きな意味があると思います」
リー「僕が同意しなくてもあなたたちなら行くんでしょうね。仕方ないので、僕も一緒に行きますよ」

ワタナベ「ふう……勝手にしろ。足手まといにならない自信があるなら、付いてくるが良い」


―戦闘開始―
―戦闘終了―


リーフ「ワタナベさん、こんなにたくさんの葉っぱが取れました、もう充分ではないでしょうか?」
ワタナベ「うむ…これでいい。とにかく、礼を言う」

葉っぱを集めたワタナベ一行がオブリビオンの基地に戻ろうとした時、オブリビオンが一人急いでこちらへ走ってくるのが見えた。

オブリビオンの兵士「ワタナベさん!やっぱりみんなここにいたんですね!」
ワタナベ「何事だ?」
オブリビオンの兵士「感染体たちの襲撃です……今仲間たちが物資を運んでるところです!」
ワタナベ「うむ、わかった」



 
常羽「基地が襲撃されてんのに、おじさんはなんでこんなに冷静なの?」
ワタナベ「こんなことは、初めて経験するわけじゃないし、きっと最後にもならないだろう」
ワタナベは目を細めて遠くから光っている基地を見つめた。あそこは、彼らが住んでいた家でもある。

 

 
ワタナベ「オブリビオンは元から何も持っていなかったから、何でもすぐ切り捨てられる」
ワタナベ「我々が捨てられない唯一のものは、人間として生きようとする信念と、それと同じ信念を持っている我々の仲間たちだけだ」

 


 


④後ろ姿と決定


――オブリビオンはみんな撤収して、ワタナベは最後に人数と物資の損失を点検した。

 



ワタナベ「一人足りないな…」
オブリビオンの兵士「報告します!彼は多分…基地に残ってるようです」
オブリビオンの兵士「彼はワタナベさんが持ってきたあの食材料を守っていて撤収出来なかったようです」
ワタナベ「……」
ワタナベ「みんなここで待機するように、私があのバカを連れ戻してくる」

 



常羽「あそこはもう感染体だらけなのに、あの兵士がどこにいるかさえもわからないんだよ。どうやって助けるの?しかも彼はもう…」

彼はもう死んでるかもしれない――これは常羽が結局出せなかった言葉だった。

ワタナベ「オブリビオンは決して誰も見捨てない……」

ワタナベはその言葉だけを残して一人で砂嵐の中に入り、消えた。

常羽「はぁ、オブリビオンって元々みんなこんなに意地っ張りなの?」


①そうかもしれない

②彼らには彼らの信念がある

 

 
ルシア「あの人は多分私達が危険にならないようにしたかったんでしょう…」
リーフ「ですが、ワタナベさん一人であの兵士を救出してここに戻ることに成功する確率は7.28%でしかありません…」
リー「僕はオブリビオンとはあまり関わらない方がいいと思いますが、感染体たちがオブリビオンの基地をこんなにも積極的に攻撃しているのは普通のことではないと思います」
ルシア「それが私達の今回の任務の目標である可能性が高いです」
常羽「アディレの全ての貨物室には通信機が設置されている。もしあの感染体が通信信号を辿ってここに来れるほど特殊で、列車にまで来れるなら…」
リー「ならば、それは問題になりそうですね。我々はそれをどうにか解決しなければなりません」


①我々もあの通信機が使えるはず

リー「はい、指揮官の言う通りです。リーフ、失った貨物箱の信号が感知出来ますか?」

②リーフ、信号を感知出来る?

リーフ「やってみます。常羽、紛失された箱の通信コードを教えてくれませんか?」
常羽「問題ない、でもこれで本当に探せるのか?」
リー「リーフを信じてください。彼女に出来ないなら、誰にも出来ないはずですよ」

リーフは目を閉じたまま俯いて探索した。そしてすぐ目を開けた。

リーフ「見つかりました!弱い信号ですが、地図上の座標情報はすでに把握済みです」
リー「とりあえず言っておきますと、グレイレイヴン小隊はまだアディレと協力している立場であります。常羽、あなたの決定が我々の行動を決めることになります」

常羽は今すぐ彼が決定するべきだと理解した。そして彼の決定はアディレの決定と同じであった。

 

 
常羽「ボスはビジネスの本質は互いに助け合い競争しながら交流することだって言っていた。正直に言って、オブリビオンはあまり良い取引相手とは言えない」
常羽「でもオブリビオンが仲間を諦めないのと同じく、アディレも客は諦めないぞ」
ルシア「指揮官、もうこれで決まったようです」
指揮官「グレイレイヴン小隊は、今すぐ救助作戦を手伝うことにする!」
 



⑤故郷と「ちまき」


グレイレイヴン小隊と常羽がワタナベの後を追ってオブリビオンの基地に着いた時、そこはすでに感染体でいっぱいになっていた。
 

 

感染体「……」
常羽「あいつら、あそこで何やってるんだ?」
ルシア「指揮官、彼らは自らここへ集まったようです、何かがおかしいです!」

①昇格者か?

②自律的に行動する感染体だと?


リー「まだ結論は出せませんね。リーフ、この感染体の中心位置を探索出来ますか?」
リーフ「はい、でもそうすると彼らに気付かれる恐れがあります」

①それでも大丈夫

②気をつけて、リーフ

リーフは頷いて、探索を始めた。リーフから伝送されたデータによると、集まっている感染体の中に特別な個体があるということがわかった。

常羽「あいつら、奪った食材料でちまきを作ってる?」
特殊感染体「故郷…九龍…故郷の…匂い…」

周りの感染体たちはすでに何も摂取出来ない口の中にちまきを押し込んでいて、その姿はとても奇妙に見えた。

感染体「――!」
常羽「あの感染体の親分は…まさか…」
特殊感染体「――?――!」
リーフ「気付かれました!」

①応戦準備を!

ルシア「はい!中心にある特殊感染体を最優先退治対象にします!リー、リーフ、行きましょう!」

②まずは捜索と救助からだよ

リーフ「ですが、この感染体を乗り越えないと目的地にはたどり着けません…」
ルシア「ここまで来たのにもう後戻りは出来ません、リー、リーフ、行きましょう!」


感染体が押し寄せてきてるのに、常羽は何かを深刻に悩んでいるようで、ずっとギリギリ感染体を殴り飛ばしていた。
 

 

感染体「――!――!」
ワタナベ「アディレの小僧!敵地で何をボーッとしている!」

いきなり現れたワタナベが飛んできた感染体をしっかりと片付けた。

常羽「おじさん?何故ここに…」
ワタナベ「そんなことはどうでもいい、とにかく身体を動かすんだ。戦闘についてだけ考えろ。無駄なことを考えるな」
常羽「……わかったよ!」

常羽は雑念を捨てたいように首を横に振りながら感染体に向かって突進した。


特殊感染体「ふ…故郷…帰る…」
ルシア「異常な行動をしていますが、戦闘能力は他の感染体と大差ないようです」

常羽は特殊感染体に近付いて、感染体が作ったちまきを持ち上げて誰にも聞かれないような小声で囁いた。

 
常羽「やっぱり阿福おじさんだったんですね…ちまきにこんなリボンをつけるのはあなたしかいない」
常羽「良いお知らせがあります、夜航船はすでにみんなが望んでいた九龍に戻りましたよ。夜航船で彷徨っていた人々は、みんな故郷へ戻れたんだ」

感染体の目が少し明るく光り始めた。

特殊感染体「九…龍…」
常羽「もし夜航船にあなたの家族や友達が残っていたなら、彼らは今頃九龍で端午を楽しんでいるはずです」
常羽「そしてもう一つ、あなたにはもう言葉がわからないかもしれないけど、あなたに言いたいことがあります――」
常羽「阿福おじさん…あなたが作ったちまきは世界一美味しいちまきですよ」




――捜索の末、ワタナベは残骸の下から失踪されていたオブリビオンの兵士を発見した。
 



ワタナベ「おい!まだ生きてるか?」
オブリビオンの兵士「わ、ワタナベさん?それにグレイレイヴン小隊のみんな、何故ここに?」
ワタナベ「それは私のセリフだが、何故まだここに残っている?何故皆と一緒に撤収しなかったんだ?」
オブリビオンの兵士「今日は端午ですし、どうしてもちまきがなくてはならないと思って、それで…」
ワタナベ「このバカが!お前が死んでしまったら、端午どころじゃなくなるだろう」
ワタナベ「今すぐその箱を降ろせ。我々はすぐ撤収しなければならない」
オブリビオンの兵士「ダメですよ!みんな俺がこの食材料を持って帰ることを願っているはずですから!」
 



常羽「彼と一緒にその荷物を持ってここから離れよう!」
常羽「今度は食材料であれ人であれ、絶対に何も失わないから」

常羽の真面目な顔を見て、ワタナベは誰にも気付かれないように微かに笑った。
 



ワタナベ「そうだ、アディレの常羽。もう一度頼むぞ」
常羽「良し!任せてくれよ!」
ワタナベ「そういえば、指揮官。私がさっき、自分のコードネームを「ちまき」にしているやつがいるって言ったのを覚えているか?」

①もちろん覚えてるよ

②冗談じゃなかったの?


ワタナベは食材料を抱いてるオブリビオンの兵士を指差しながらため息をついた。

ワタナベ「――あいつのことだ」
 

 

ちまき「俺のこと呼んでました?」

*ここから“ちまき”という名前に変わる。





⑥旅行と未来

 



オブリビオンの兵士「あ!ワタナベさんが帰ってきたぞ!」
ちまき「俺もいる!食材料も持ってきたよ!」

オブリビオンたちは歓呼しながら“ちまき”と一緒に食材料を運び、みんなでちまきを作り始めた。


***

常羽「夜航船に居た時は、たまにみんなで一緒にちまきを作ったこともあったな」
常羽「あの時の記憶はほとんど愉快な感じではないけど、これだけは懐かしいと感じる」
ワタナベ「そうだ、どれほど過酷な現実だとしても、心の中に残るようなことはいつだって存在する」

常羽はちまきを一つ取って一口食べた。が、いきなり顔色が変わった。

 

 
常羽「こら、ちょっと待って!オブリビオンお前ら!このちまきがなんでこんなに甘いのか説明してくれ!」
ワタナベ「何を言ってるんだ?ちまきは元々甘い食べ物だろう?」
常羽「ありえない、ちまきの中には塩っぱい肉が入るべきだよ!甘味とか、完全にスイーツじゃないか!」
 



ちまき「こら!小僧、お前、俺たちが作ったちまきに何か不満でもあるのかよ!」

常羽とオブリビオンたちはちまきが甘いべきか塩っぱいべきかについてずっと口喧嘩をしていたが、最初よりはもっと仲良しになれたように見えた。


***

この後、常羽は列車に戻り、ジャミラに一連のことを報告して、
「ちまきは塩っぱいべきだ」って主張します。
そしてシナリオ⑦は、空中庭園の構造体たちが「甘いちまき」と「塩っぱいちまき」の中で、どっちが好きなのかについて喧嘩する話になっているので、
ここでは割愛します。

このシナリオが正史になる理由は、

ちまきと再会した指揮官が、このちまきは本物なのか判断するために、彼に銃を向けて、
「我々が最初に会ったあの日、君は何をしていた?一緒にいた人は誰だ?」
って訊くシーンがあって、

ちまきくんは驚いて「ちょっと待ってください!今思い出してみるから!」って返事して、

「自分は食材料の箱を持っていた、一緒にいたのはアディレから来た常羽という少年構造体だった」と、ちゃんと正解を言ったので本物だと判断されて、指揮官の信用を得ることに成功しています。

この祝日シナリオは大陸版でしか実装されていないので、
他の国だと指揮官とちまきのこのやり取りは意味不明なものになってしまうと思います…

とりあえず私のフォロワーさんだけでもこれを知って欲しかったので、こうしてここに残すことにしますね。

 
ここまで読んでくださってありがとうございました。

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